Vol.20「不思議の国のアリス」 キャロル

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下記の作品案内は、代表的作家の生涯・主要作品が要領よく解説され、さらに充実の翻訳文献を付した、現在入手しうる最良の文学案内として好評を得ている世界文学シリーズからの一冊、「イギリス文学案内」(朝日出版社)より引用しています。 |
不思議の国のアリス Alice’s Adventures in Wonderland(1865)童話
ルイス・キャロル Lewis Carroll(1832-1898)童話作家
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解説
世界中の子どもたちに親しまれているばかりでなく、言葉遊び、ナンセンス、パロディなど、ユーモアあふれる言語表現と、様々な視点から解釈できる物語が、大人の知的好奇心をも刺激し続けているイギリス児童文学の古典。
オックスフォード大学の数学者であったルイス・キャロルが30歳の1862年の夏、友人と学寮長の家族と共にテムズ川にピクニックへ出かけた際、学寮長の9歳の娘アリス・リデルにせがまれて、即興で聞かせてあげた物語がこの童話の原型である。
半年後に文章にまとめられ、「アリスの地下の冒険」(Alice’s Adventures in Underground)と題されたその物語はアリスに贈られたが、その後、挿絵画家のジョン・テニエルの挿絵を入れ、加筆されて出版された。
作者は1872年、再びアリスを主人公として、ハンプティ・ダンプティなどが登場する「鏡の国のアリス」(Through the Looking Glass)を発表している。
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梗概
土手でお姉さんのそばでぼんやりとしていたアリスの目の前を、一匹の白うさぎが通り過ぎて行く。チョッキを着てポケットから時計を取り出して見たりする不思議なそのうさぎに興味を持って追っていったアリスは、うさぎが飛び込んだ穴の中に入ってしまう。
その深い穴は落ちていくのにあまりにも時間がかかるので、アリスは落ちながら飼い猫のことなどを思い出したりしていると、ようやく無事に地面に落ち、また白うさぎを追ってある部屋へと入る。
その部屋の小さなドアを何とか通って出ようとして、アリスは部屋にあった瓶の中味を飲んで、体が25センチほどに縮んでしまい、次にケーキを食べると頭が天井にぶつかるほど、体が大きくなってしまうのだった。
再び小さくなったアリスは、大きくなった時に流した自分の涙の水たまりの中を泳ぎ、ねずみや鳥たちと岸へと上がる。
再び目の前を通った白うさぎに手袋と扇を探してくるように命じられたアリスは、白うさぎの家に入りこむが、また小さな瓶の中味を好奇心から飲んでしまったために、腕や足が窓や煙突から飛び出るほど体が再び大きくなってしまう。
何とか小さくなって家を脱け出したアリスがその後出会うのは、キノコの上の芋虫、くしゃみばかりしている公爵夫人と豚の赤ん坊、笑い顔だけ残して姿を消したり現れたりするチェシャ猫、止めどもないお茶会を開いている帽子屋や三月うさぎ、気を悪くしてすぐに首をはねたがるカードの姿をしたハートの女王や、えびのダンスをして見せるグリフォンと亀まがいなど、おかしな生き物ばかり。
パイを盗んだ男を裁く裁判で証人として呼ばれたアリスが女王に反発して叫んだ時、法廷の面々はカードとなって舞い、気がつくとアリスは土手の上でお姉さんの膝に頭をのせて寝ていたのだった。
【名句】Everything’s got a moral, if you can only find it.——The Duchess.ch.7
何にだって格言はあるものよ。見つけるかどうかですけどね。
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著者:キャロル


