Vol.12 「マクベス」 シェイクスピア

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下記の作品案内は、代表的作家の生涯・主要作品が要領よく解説され、さらに充実の翻訳文献を付した、現在入手しうる最良の文学案内として好評を得ている世界文学シリーズからの一冊、「イギリス文学案内」(朝日出版社)より引用しています。 |
マクベス Macbeth(1605-06)[5幕]悲劇
ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare(1564-1616)劇作家・詩人
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作品について
1605年か1606年頃の作と考えられ、1623年のフォリオ初版に収められた。シェイクスピアの悲劇中最も短く(2,106行)、最も長い「ハムレット」(3,929)の約半分である。ホリンシェッドの「年代記」に取材して、魔女の予言をきっかけに野心から次々と殺人をおかして破滅する武将を描いた悲劇で、事件は劇的迫力をもって急速に展開し、作品の緊張度も高い。登場人物では野望に燃えるマクベスと男まさりのマクベス夫人の性格描写が巧妙であり、喜劇的息抜きの場面(2幕3場)に登場する門番の効果も興味深い。
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梗概
ダンカン王時代の11世紀のスコットランドが舞台である。ダンカン王に仕える勇将マクベスは、反乱を鎮圧して同僚のバンクォー(Banquo)と凱旋する途中、荒野を行くふたりの前に3人の魔女が現われ、現在グラーミスの領主であるマクベスは、やがてコーダの領主にも叙せられ、将来王になるであろうと予言される。
3人の魔女が消え失せた直後、マクベスはダンカン王の使者に迎えられ、自分が事実コーダの領主になったことを知り、魔女の暗示から次に王冠への野望を抱くようになる。
魔女の予言を報じる手紙を受け取ったマクベス夫人は、夫の野心を察して夫以上に野心を燃やし、たまたまダンカン王がマクベスの居城を訪問した夜、マクベス夫妻は力を合わせて睡眠中の王を殺害し、その血を宿直の従者の剣になすりつける。そして翌朝この惨事が発見されると、マクベスは無実の従者に罪をきせて殺し、亡命したふたりの王子に親殺しの嫌疑をかけ、自分は平然と王座について野望を果たす。
そして子孫が国王になる、と魔女に予言されたバンクォーを、刺客を送って暗殺する。そのあと貴族を招いた夜の宴会の席で、マクベスはバンクォーの亡霊を見ておびえ、マクベス夫人は必死に鎮めようとしたが、宴会は混乱のうちに終わる。
不安におびえたマクベスは魔女の洞窟へ出かけ、大釜の前で魔女たちの不吉な予言を聞く。魔女たちはファイフの領主マクダフに気をつけろといい、バーナムの森が動かぬかぎりマクベスは滅びないと告げる。
マクベスは早速マクダフを殺す刺客を放つが、マクダフはすでにのがれており、その妻子が兇刃に倒れる。マクベスの残忍な行動によって人心は彼から離れていき、マクベスの非情な仕打ちを知ったマクダフと王子の一行は、イングランド王の援助を受けて軍勢を結集する。
マクベス夫人は良心の呵責から夢遊病者となって真夜中の城中をさまよい、罪の恐怖にうめきながら死ぬ。
やがてダンカン王の遺子マルカムの軍勢が、兵数を隠すためバーナムの森の木の枝をかざして攻め寄せたため、バーナムの森は魔女の予言通り動き出し、マクベスはマクダフの剣で殺され、王位はマルコムによって継がれる。
[名句]Fair is foul, and foul is fair.——Three Witches.Ⅰ,i,10
きれいは、きたない、きたないは、きれい。
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著者:シェイクスピア



