これで“仮定法過去”恐怖症も過去の話に!
だんだんと冬の足音が聞こえる今日この頃、今回で『Express Yourself』も記念すべき30回目を数えることもあり、なんとなく感慨にふけっています。風邪が流行っているようですが、体調管理は万全でしょうか?
前回から、日本人が英語を学ぶときにいちばん頭を悩ませる conditional (英文法だと「仮定法」)にとりくんでいます。
conditional は、 「実際の時間」と「動詞の時制」をズラすことによって、細かい感情表現や、微妙なニュアンスを伝える「表現のテクニック」ですから conditional をモノにして、素敵な English Speaker にぐっと近づいちゃいましょう。
では、前回触れた<仮定法過去>の続きを勉強しましょう。
3.<ちょっとありえないんじゃないの?...present/future unreal> 【if節…過去形】 ※帰結節の would/could には、 「過去」のニュアンスが入っています。また、will/shall/may は「未来」へのニュアンスがあります。 |
前回は、「夫が子供の面倒を見てくれれば」と言いつつも「まず面倒は見てくれないだろう」と思っている例文を紹介しました。
She would take the job if her husband took care of their child.
(旦那が子供の面倒を見るなら、彼女は仕事の話を受けるだろう(が、その可能性は低いだろう))
<仮定法過去>は、この他にも、<いま現在ではありえないことを想像、仮定している>場合にも使われます。
If I had the money, I would go on a round-the-world tour.
(もしお金があったら、世界一周旅行に出るだろう)
<仮定法過去>なので、これを聞いた人は、「あ、この人はお金がないから世界一周旅行にはとても行けないんだな」ということがわかります。
これがビル・ゲイツだとすれば?
If I had time, I would go on a round-the-world tour.
(もし時間があったら、世界一周旅行に出るだろう)
の方が自然ですね。だって彼には世界一周旅行に十分なお金がありますが、おそらく「時間」はないでしょうから。
かの有名な英語表現 If I were a bird… もこのカテゴリーの文章です;
If I were a bird, I could fly the sky.
(もし私が鳥だったら、空を飛べるのになあ)
If your mother were here, she wouldn't let you go out with him.
(もしあなたのお母様がここにいらっしゃったら、彼と付き合うことは許さないでしょう)
if節では、一人称/三人称単数形の主語も複数形の were とするのが正しい英語です。ただ、口語では特にそうですが wasでも通じます。
でも、きちんとした英語を使えたほうが印象がいいので、面接や、メールなどの「書かれる英語」では特に、 wereを使ったほうがいいでしょう。
ではなぜ wasではなく仮定法過去だと wereになるのかに関しては、 wasだと「仮定」ということよりも「過去」が強調されてしまうからだとか、諸説ありますが、コレに関しては「ルール」である! と割り切って覚えるしかなさそうです。
会話文でも一般的な表現を頭に入れて、なるべく使うようにすると覚えやすくなるかもしれません。
その例が、他人にアドバイスをしたり、意見を言うときです。
この場合は、 If I were ~というふうに were を使うことが好まれます。
If I were you, I would take that job.
(もし私があなただったら、その職の話は受けるだろう)
→ if I were you…は、単なる<仮定>というより <仮定>のオブラートに包んだ、 <you/あなた>への「意見・アドバイス」ですね。 こんな芸当ができるのも conditional”ならではです。
If I were the Prime Minister of Japan, I would/wouldn't raise the consumption tax.
(もし私が日本の総理大臣だったら、消費税を上げる/上げないだろう)
→「もし」という「仮定の話」であっても、日本人一人一人が真剣に考えなくてはいけない問題ですね。
日本ですと、「もし私が総理大臣だったら」はテレビ番組のタイトルになるくらい、ある程度「奇想天外」な感じがしますが、「有権者」という意識が非常に強いアメリカ合衆国では、「もし私が施政者だったら」という意識を常に持って政治を語ります。
ですので、
if I were the mayor=「私が市長だったら」
If I were a senator=「私が上院議員だったら」
というふうに、「自分が政治の一翼を担っている仮定」がよく会話に出てくるのです。
conditional (英文法だと「仮定法」)はあまりにも奥が深いので、 本当は今回ですべて終了するはずでしたが、最後の、4.<ありえなかった...past unreal>=<仮定法過去完了>は次回に回すことにしましょう。
If I had more space to write, I could go on forever...
(もしもっと書くスペースがあったなら、永遠に書き続けるでしょう…)







