“dare”とは何デア~るか?
辞書で意味を調べても、実際に会話で使うとなると、どうも使い方がよくわからない、っていう英単語、結構ありますよね。そういうコトバほどハリウッド映画やテレビドラマで耳にすることが多いような気がします。
私はそんな English の最たるものが dare だと思っています。
I dare say it's ‘DARE’!
(誰が何と言ったって「DARE」です!)
というふうに使えるんですが、う~ん…。
なんて分かりにくい英語なんでしょう、ため息が出てしまいます。
実は、私が「この英語なんていう意味?」と聞かれる率がいちばん高いのもこのコトバなんです。この dare 、ほぼどんな場合でも使えるので、 Oh my God! についでアメリカ人が使うのを好む単語なのではないでしょうか。
まず、 dare の辞書的意味を確認してみましょう。
dare
(v auxil)
あえて(思い切って、恐れずに、生意気にも)~する
(vt、vi)
1.あえて(思い切って、勇気をもって、生意気にも)~する
2.冒険的に試みる、 (危険を)冒す;~に挑む --リーダーズより引用
日本人の感覚ですと「思い切って」が「生意気にも」と同じコトバで表現されるのがなんだか不思議な感じがしますね。
いちばん一般的な使い方は、次のように how から始まるもの:
How dare you use my manolo blahnik※ heels!
(よくも私のマノロ・ブラニクのヒールをはいたわね!)
※『セックス・アンド・ザ・シティ』で主人公キャリーが愛用していたブランド靴。
うん? なんだかどこかで聞いたことがあります?
そう、この dare 、かの『セックス・アンド・ザ・シティ』でしょっちゅう使われていました。女性がヒステリックにキレる感じや女の子特有のおおげさな感じがよく表現できるコトバなんです。
たとえば、
Don't you dare touch him!
(彼にちょっかいなんて絶対出さないでよ!)
女友達に、自分が好意を抱いている男性に近寄らないで!と言っています。ただ、日本語の訳だと、 dare を使ったときの「強さ」はなかなか伝わらないですね。たとえば、上の例と同じ状況で、女友達に「私も彼が好きだから飲みに誘ってもいい?」と聞かれたとします。あなたはこう答えます:
Don't you dare!
※特に dare を強調して発音
これにいちばんぴったりくる日本語訳は「ふざけないでよ!」(もしくは「フザけんなよ!」でしょうか…)のような気がします。
もしくは、
これは、「なんてことすんのよ?!」でしょうね。
もちろん、こんなドロドロとした場面に限らず、どんな状況でも使えます。声の調子をもっと軽くして、笑顔で言えば、たとえば自分が買ってきたおやつを勝手に同僚に食べられてしまった場合などでも使えますね。うしろに(笑)をつける感じで言ってください。
この dare というコトバは、使い方によっていろいろな意味に七変化するくせ者ですが、どの意味にも共通するのが、「挑戦」ですね。
ネガティブな意味の「挑戦」だと「生意気」や「よくもそんなことを!」になりますしよい意味の「挑戦」なら、「思い切って」や「勇敢にも」になります。
それもそのはず、 dare は古英語の daring という「勇敢な」を意味する形容詞からきているのです。 現在も dare + to~ で「思い切って」になります:
Do you dare to bargain with the manager directly?
(思い切って部長に直談判してみるか?)
ちなみにこの bargain 、日本語では「バーゲン」、 つまり「セール」ですね。「安売り」。なぜ「セール」といった商売に使われるのかというと、 もともと bargain には「交渉」という意味があるからなんです。売り手と買い手、双方が納得できる「値段」を求めて交渉して、 到達した「値」のことを bargain (名詞)と言うこともあります:
These manolo blahnik heels were on sale and I only paid 100 USD. It was a bargain.
(このマノロ・ブラニクのヒール、セールで100ドルしかしなかったのよ。お買い得だったわ)
「よい」「適切な」「値段」ということで bargain ですね。
一方で、最初の例文のようにもともとの「交渉」という意味でもよく使われます。こちらはより知的な雰囲気がしますから、「(誰々と)かけあってみるよ」といった軽い雰囲気でも、
I'll bargain with (someone).
(~とかけあってみるよ)
というふうに使ってみてもいいですね。日本人にはなかなか理解しづらい、でも英語だと非常によく使われる単語はほかにも deal と treat がありますが、 こちらは次回とりあげてみたいと思います。








