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2017年1月24日 (火)

人工知能は人間の職を奪うのか?

今回の英会話の話題は、『CNN ENGLISH EXPRESS 2016年12月号』のCNNビジネス・アイに掲載されたニュースを元に展開していきます。

cnnee1612 IBMのスーパーコンピューター「ワトソン」は、自然言語を理解し、2011年にテレビのクイズ番組で人間のチャンピオンを破って優勝し、世界に一躍その名を轟かせた。最近では、医療診断、人材マッチング、保険金支払い審査など、実にさまざまな分野へ活用が広がっている。だがそうなると、人間の仕事が将来的に人工知能に奪われてしまうのではないかという懸念が湧いてくる。IBMのジニー・ロメッティCEOに話を聞いた。

 

Key Point for Dialogue

チェス、将棋に続いて、囲碁でもコンピューターがプロ棋士に勝つという「事件」が起きました。人工知能(AI)の急速な発展がこれを可能にしました。コンピューターやロボットが人間に取って代われるのは単純作業だけで、高度なスキルが必要になるとやはり人間にはかなわないなどとはもはや言っていられません。ジャーナリスト、医師、弁護士といった専門的職業でさえ人工知能で代替可能になりつつあります。果たして人工知能と人間社会は共存できるのか?――若手社員Fと上司Mの会話です。

Dialogue

F: I saw an android receptionist welcoming customers at a department store in Tokyo last year. She had really lifelike skin and made natural-looking movements, but she couldn’t answer customers’ questions. So I doubt that AI is going to transform the workplace any time soon.   

M: I can’t agree with you there. We can’t stop progress. AI is becoming more and more intelligent, flexible and adaptive. Huge advances in machine learning are generating tremendous potential.   

F: I know machine learning can enable computers to act without being explicitly programmed, but some kinds of work are just too complex for AI. For example, I’m sure an AI machine couldn’t be a lawyer or doctor.   

M: That was true until recently, but in the not-too-distant future, there’s going to be some android Dr. X saying, “I don’t know how to fail.”

Vocabulary

lifelike 生きているような

 natural-looking movement 自然に見える動き 

 adaptive 順応性のある

 tremendous potential とてつもない可能性

 explicitly 明確に

 the not-too-distant future そう遠くない未来

 

 

〔ダイアログ訳〕

F: 去年、東京のデパートでアンドロイドの受付がお客を迎えるのを見ました。ほんとうに生きているような肌で、動きも自然でしたが、お客の質問に答えることはできませんでした。だから、人工知能が近い将来に私たちの職場を変えることはないと思います。   

M: 賛成できないね。進歩を止めることはできないよ。人工知能はどんどん知的になり、柔軟性と順応性も増しているんだ。機械学習の飛躍的発展がとてつもない可能性をもたらしているよ。   

F: 機械学習が、明確にプログラミングしなくてもコンピューターを動かすことができるとは知っています。だけど、人工知能にはどう考えても複雑すぎる仕事もありますから。例えば、人工知能は弁護士や医者には絶対になれないと思います。   

M: 最近まではそうだった。だけど、そう遠くない未来にアンドロイドのドクターXが「私、失敗しないので」と言うようになるさ。

 

ワンポイント解説

2015年春に東京の百貨店の受付に着物姿のアンドロイドが登場した時は、会話にある通り見た目は本物の受付嬢と見間違えそうでしたが、お客の質問には対応できず、実用には程遠い印象でした。しかし、その後機械学習とディープラーニングの進展でAIは急速な発展を遂げています。ごく簡単に言えば、従来のプログラミングに代わり、人間の脳の生物学的しくみから着想されたネットワークによりAIは独習機能を持ち、問題解決力や創造力を発揮できるようになりました。クイズ番組での優勝や囲碁での対プロ棋士勝利は、その賜物です。すでにジャーナリスト、弁護士、医師といった人間ならではと思われていた専門職の世界にもAIは進出しつつあります。会話の最後の‘ドクターX’は『私、失敗しないので』の決め台詞でおなじみの人気TV番組「ドクターX ~外科医・大門未知子~」をネタにしていますが、主人公の職業「派遣医師」というのは、そう遠くない将来AI搭載のアンドロイド(姿形は米倉涼子?)に取って代わられるかもしれません。

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